FX両建てでスワップ差を狙える通貨ペアは?調べたらプラスが109通りあった

お金・投資

前回、CHF/TRY(スイスフラン/トルコリラ)の両建てスワップを調べました。

外為どっとコムで売って、みんなのFXで買う。

為替の値動きをある程度相殺しながら、2社のスワップ差を狙う方法です。

7月、8月の数字を調べたときは、

「これ、結構いけるんじゃない?(笑)」

と思いました。

ところが、その後も調査を続けると状況が変わります。

9月前半は1付与日あたり平均+591.5円あったスワップ差が、9月後半には平均+257.4円まで縮小。

そして9月18日には+215.4円となり、僕が事前に決めていた、

「1付与日あたり300円未満になったら撤退」

という仮ルールに到達しました。

「あー、終わったか(笑)」

……で終わるはずだったんですが。

ここで、また気になってしまいました。

「CHF/TRYがダメなら、他を探せばいいんじゃない?」

CHF/TRYが撤退ラインに到達し、他にスワップ差を狙える通貨ペアを探すイメージ

FX会社によって買いスワップも売りスワップも違います。

それなら、

  • 買いスワップの条件がいいFX会社
  • 売りスワップの条件がいいFX会社

を組み合わせれば、CHF/TRY以外にもプラスになる組み合わせがあるんじゃない?

ということで、また面倒なことを調べ始めました(笑)

⚠️ 注意

この記事は特定のFX取引、通貨ペア、FX会社を推奨するものではありません。スワップポイントやスプレッド、必要証拠金などは変動します。掲載している数値は2026年9月28日時点で確認したデータをもとにした検証結果です。

また、今回は各社の公開データを使った机上の検証で、僕自身がここで紹介する109通りを実際に取引した結果ではありません。

まずは前回のCHF/TRY。なぜ撤退ラインに到達した?

前回の検証を簡単に振り返ります。

CHF/TRYを、

  • 外為どっとコム:売り
  • みんなのFX:買い

で1万通貨ずつ持った場合のスワップ差を調べました。

期間 1付与日平均
9月1日〜15日 +591.5円
9月16日〜25日 +257.4円
9月18日 +215.4円
9月25日 +205.1円

9月後半に一気に縮みました。

僕が勝手に決めた300円というラインが正しいかどうかは分かりません。

ただ、自分で事前に決めていたルールなら、ここで一度撤退です。

CHF/TRYの両建てスワップ差が9月前半の平均591.5円から9月後半257.4円まで縮小し、9月18日に300円の撤退ラインを下回った推移

では、代わりになるものはないのか?

ここから今回の調査です。

国内FX15サービスを調べてみた

今回は国内の主要FXサービスを広く調べました。

調査対象は15サービス。

そのうち、2026年9月25日の同一日の買い・売りスワップを公式データから取得し、横断して計算できたのは6サービス・異なる5社でした。

比較できたサービスは、

  • 外為どっとコム
  • みんなのFX
  • LIGHT FX
  • GMOクリック証券
  • GMO外貨
  • 外為オンライン

です。

みんなのFXとLIGHT FXはどちらもトレイダーズ証券のサービスなので、この2つだけを組み合わせたものは「異なる会社での両建て」候補から除外しました。

また、残りのサービスについても調査はしましたが、同じ9月25日の売買両方の数字を同じ方法で取得できなかったため、今回の横断計算には入れていません。

つまり、

「国内FX全社を比較して完全な1位を決めた」

という調査ではありません。

ここは大事なので最初に書いておきます。

すると……プラスになる組み合わせが109通りあった

取得できたデータを1万通貨あたりに統一。

そして、

買い側スワップ + 売り側スワップ

を計算しました。

例えば、買いで+100円、売りで−80円なら、差額は+20円です。

この方法で同一通貨ペアを別会社で両建てした場合を調べたところ、9月25日にプラスだった方向は……

109通り。

えっ。

めちゃくちゃあるやん(笑)

27通貨ペアで、スワップ差がプラスになる組み合わせを確認できました。

「CHF/TRYがダメでも、余裕で代わりがあるんじゃない?」

と思いました。

でも、109通りの中身を見ると話が変わります。

プラスになることと、実際に狙いたいと思えることは全然別でした。

9月25日のスワップ差 組み合わせ数
+50円以上 5通り
+20円以上 31通り
+10円以上 52通り
プラス 109通り

※「+50円以上」などはそれぞれ上位の組み合わせを含む累計です。9月25日に確認できた109通りを再集計しています。

109通りもありましたが、+50円以上あったのは5通りだけ。

+1円、+2円といった組み合わせもあります。

「109通りもあるなら選び放題やん」と思ったのですが、そんな単純ではありませんでした(笑)

CHF/TRY以外のUSD/CHFやGBP/CHFなどスワップ差を狙える通貨ペアを比較するイメージ

9月25日のスワップ差が大きかった組み合わせ

9月25日の1万通貨・1付与日あたりで、差額が比較的大きかったものを並べるとこうなりました。

通貨ペア 買い 売り 差額
CHF/TRY みんなのFX 外為どっとコム +205.1円
GBP/CHF 外為オンライン みんなのFX +74.5円
USD/CHF GMOクリック証券 みんなのFX +68.5円
EUR/CHF 外為オンライン みんなのFX +59.2円
PLN/JPY みんなのFX GMOクリック証券 +45円
GBP/USD 外為オンライン GMOクリック証券 +35円
AUD/CHF 外為オンライン GMO外貨 +34円
CHF/JPY みんなのFX GMOクリック証券 +32円

ここで分かります。

CHF/TRY、まだ圧倒的に大きいやん(笑)

撤退ラインを割った後の9月25日のCHF/TRYですら+205.1円。

それに対して今回見つかった次点はGBP/CHFの+74.5円。

USD/CHFは+68.5円でした。

つまり、少なくとも今回公式データを横断比較できた範囲では、CHF/TRYの9月後半平均+257.4円に匹敵する別の組み合わせは見つかりませんでした。

ただし注意。
CHF/TRYについては、今回の調査では両社の実際の往復取引コストを同じ条件で確定できませんでした。そのため、+205.1円というスワップ差だけを見て「取引コストまで含めても他の通貨ペアより有利」とまでは断定できません。

最新1日だけならGBP/CHF。でも本当に見るべきは?

ここからが面白いところです。

9月25日だけなら、CHF/TRYを除いて最も大きかったのはGBP/CHF。

+74.5円/1付与日。

では、これが一番いいのか?

9月1日〜25日の推移まで見ると、そう簡単でもありません。

通貨ペア 9/25 9/1〜25平均 最小 最大
GBP/CHF +74.5 +54.33 +24.4 +90.1
USD/CHF +68.5 +70.50 +64.0 +77.63
EUR/CHF +59.2 +63.44 +50.6 +77.9

USD/CHFは、9月1日〜25日に確認できた18回の付与日ですべてプラス。

最小でも+64円、最大+77.63円。

平均は+70.50円でした。

GBP/CHFほど最新値は大きくありませんが、今回確認した期間ではUSD/CHFの方が差の振れ幅は小さかったんです。

ここは期間の短さにも注意です。
確認できたのは9月1日〜25日の18付与回だけです。「18回すべてプラス」はこの期間についての結果で、USD/CHFが長期的にも安定していることを示すものではありません。

最新の数字だけ見ていたら、これは分からなかった。

前回のCHF/TRYがまさにそうでした。

「今たくさんもらえる」だけではなく、その差がどう動いてきたのかを見る必要がありそうです。

えっ、買っても売ってもスワップがもらえるの?

今回の調査で、僕が個人的に一番「えっ?」となったのがGBP/USDでした。

9月25日は、

  • 外為オンラインで買い:+15円
  • GMOクリック証券で売り:+20円

つまり、

買っても受け取り。

売っても受け取り。

合計+35円。

「そんなことあるの!?(笑)」

僕は「高金利通貨を買えばスワップをもらって、反対側は払う」というイメージが強かったので、これは面白い発見でした。

なぜこんなことが起きるのか。

同じ通貨ペアでも、スワップポイントはFX会社ごとに同じではありません。

今回は外為オンラインの「買い」とGMOクリック証券の「売り」を別々に組み合わせたことで、9月25日はたまたま両方がプラスになりました。

ただし、スワップポイントは日々変動します。

「買っても売ってもずっともらえる」わけではありません。

そして、もちろんこれだけで利益になるわけでもありません。

この組み合わせでは公表スプレッドの合計が約3.6pips。

調査時のレートを使った試算では、往復コストは約566円。

9月25日の+35円がそのまま続くと仮定しても、コスト相当額に届くまで約17付与日かかる計算でした。

「両方プラス!」だけ見て飛びついたらダメですね(笑)

スワップ差より「コスト回収日数」を見たら景色が変わった

今回、前回のCHF/TRY調査からもう一歩進めて見たのが、スプレッドを何付与日で回収できるのかです。

両側の公表スプレッドを確認できた組み合わせをいくつか比較しました。

組み合わせ 9/25差額 往復概算 回収試算
AUD/JPY
外為オンライン→GMOクリック
+25円 約80円 約4付与日
NZD/JPY
GMO外貨→GMOクリック
+22円 約100円 約5付与日
CHF/JPY
GMO外貨→GMOクリック
+20円 約140円 約7付与日
GBP/USD
外為オンライン→GMOクリック
+35円 約566円 約17付与日
AUD/CHF
外為オンライン→GMO外貨
+34円 約1,671円 約50付与日
TRY/JPY
GMO外貨→みんなのFX
+1円 約180円 約180付与日

※公表スプレッドと調査時の為替レートを使った単純試算です。実際のスプレッドや約定価格、スワップ差は変動します。

これを見ると、かなり違います。

TRY/JPYも一応プラス。

でも+1円。

試算した往復コストは約180円。

回収180付与日(笑)

これでは「プラスになる組み合わせを見つけた!」だけでは意味がありません。

一方AUD/JPYは最新差+25円と小さいものの、試算上は約4付与日。

「こっちの方がいいのでは?」

と思いますよね。

でも、ここにも落とし穴がありました。

AUD/JPYは回収4付与日。でも9月中にマイナスの日もあった

AUD/JPYの外為オンライン買い+GMOクリック証券売りは、9月25日時点で+25円。

公表スプレッドから計算した往復コストは約80円なので、最新の差が続けば約4付与日でコスト相当額に届く計算です。

これは結構よさそう。

ところが9月1日〜25日を確認すると、

  • プラス:12回
  • マイナス:2回
  • ゼロ:1回

でした。

最小は−8円。

期間平均は+14円です。

つまり、9月25日の+25円だけを見て、

「4付与日でコスト回収できる!」

と考えるのも危ない。

やっぱり最新値だけでは分かりません。

そして今回も「両建てだから安全」ではない

これは前回の記事でもかなり重要だったところです。

別々のFX会社で同じ通貨ペアを買いと売りで持てば、為替損益はある程度相殺できます。

でも、2つの口座の証拠金は合算されません。

例えばUSD/CHFを1万通貨ずつ、50万円+50万円の口座で持った場合。

今回の概算では、必要証拠金はそれぞれ約6.3万円。

開始時の単純な証拠金維持率は約795%です。

かなり余裕があるように見えます。

それでも一方の口座で損失が膨らめば、その口座だけロスカット条件に近づきます。

反対側で同じくらい利益が出ていても関係ありません。

口座が別だからです。

しかもFX会社によってロスカットルールも異なります。

「両建てだから為替の方向は関係ない」ではありません。

前回のCHF/TRY調査に続いて、ここはかなり重要だと思いました。

さらに実際の取引では、スワップポイントの突然の変更、急変時のスプレッド拡大、2社の約定・決済タイミングのズレなど、今回の単純比較だけでは再現できないリスクもあります。各社の取引ルールも実際に取引する時点で確認する必要があります。

結局、CHF/TRYの代わりは見つかったのか?

今回の調査結果だけで言えば、

「CHF/TRYの代わりに、これをやればいい!」という組み合わせは見つかりませんでした。

プラスになる組み合わせ自体は109通りありました。

でも、そのうち9月25日のスワップ差が+50円以上だったのは5通り。

前回のCHF/TRYの9月後半平均は+257.4円。

今回CHF/TRY以外で9月25日の差が最大だったGBP/CHFは+74.5円。

USD/CHFは+68.5円。

名目の日額だけなら、かなり差があります。

その一方で、USD/CHFは今回確認できた期間では18回すべてプラスで、+64円〜+77.63円の範囲でした。

CHF/TRYのような大きな金額ではありませんが、

「金額の大きさだけではなく、差の安定性を見る」

という意味では面白い結果です。

ただし、今回最大差となったGBP/CHFやUSD/CHFについては、みんなのFX側の該当クロスペアの公表スプレッドを今回の調査では確認できませんでした。

なので、

「USD/CHFが一番いい」

とまでは言えません。

ここは無理に結論を作らないでおきます。

今回調べて一番分かったこと

今回、最初は単純に、

「CHF/TRYよりスワップ差が大きいものを探そう!」

と思っていました。

でも調べてみると、見るべき数字は一つではありませんでした。

  • 1付与日あたりのスワップ差
  • その差が安定しているか
  • スプレッド
  • コストを回収するまでの付与日数
  • 必要証拠金
  • 片側だけロスカットされるリスク
  • キャンペーンによる一時的な増額ではないか

全部見ないといけません。

そして、今回の調査結果を一言でまとめるなら、

「プラスになる組み合わせはいっぱいあった。でも、簡単にCHF/TRYの代わりになるものは見つからなかった」

です。

109通り見つかったときは、

「選び放題やん(笑)」

と思ったんですけどね。

そんな甘くなかったです(笑)

……あれ?CHF/TRY、まだ強くない?

ここまで調べて、最後に別の疑問が出てきました。

今回、プラスになる組み合わせを109通り見つけました。

でも9月25日のCHF/TRY以外の最大は、GBP/CHFの+74.5円。

USD/CHFは+68.5円。

一方、僕が「300円を割ったら撤退」と決めていたCHF/TRYは、同じ9月25日でも+205.1円あります。

……あれ?

300円で撤退って、厳しすぎたんじゃない?(笑)

もちろん、だから「CHF/TRYを続ければよかった」とはまだ言えません。

スワップ差が小さくなれば取引コストを回収する力も弱くなりますし、別口座で両建てする以上、片側ロスカットのリスクもあります。

でも、300円という数字は僕が事前に決めた仮の撤退ラインです。

「300円じゃなくて200円なら?100円なら?0円になるまで持ったら?」

気になったので、実際のデータを使って撤退ルールそのものをバックテストしてみることにしました。

調べれば調べるほど、また次の疑問が出てきます(笑)

それでもUSD/CHFは、もう少し追ってみたい

今回の調査で個人的に気になったのはUSD/CHFです。

9月25日の差は+68.5円。

そして9月1日〜25日の確認期間では、最小+64円、最大+77.63円。

18回すべてプラスでした。

ただし、これは「USD/CHFをやります」という意味ではありません。

今回確認できなかったスプレッドもありますし、確認期間も約1か月。この状態が今後も続く保証はありません。

CHF/TRYも、9月前半までは「これは面白い」と思える数字でした。

それが数週間で大きく変わりました。

CHF/TRY以外にもスワップ差を狙える通貨ペアがないか調査するここパパ

なのでUSD/CHFについても、しばらく数字を追ってみたいと思います。

また面倒な観察対象が増えました(笑)


今回の調査に使った主な公式データ

今回の数値は、各FX会社が公開しているスワップポイント・スワップカレンダーなどの公式情報を中心に確認しました。

※公式ページの表示内容やURL、スワップポイントは変更されることがあります。数値は2026年9月28日時点で確認した情報をもとにしています。


注意事項

本記事は、2026年9月28日時点で確認できた公開情報をもとに、異なる国内FX会社で同一通貨ペアを両建てした場合のスワップ差を調査した記録です。特定のFX会社、通貨ペア、取引手法を推奨するものではありません。

調査対象15サービスのうち、9月25日の同一条件で横断計算できたのは6サービス・異なる5社です。したがって、国内FX会社すべてを網羅したランキングではありません。また、確認できなかった会社が不利という意味でもありません。

スワップポイント、スプレッド、必要証拠金、ロスカット条件などは変動します。スワップポイントは受け払いの方向自体が変わる場合もあります。記事中の取引コストや回収日数は一定条件を置いた試算であり、将来の利益や同じ条件の継続を保証するものではありません。

実際の取引では、相場急変時のスプレッド拡大、約定価格のずれ、2社を同時に決済できないリスクなどもあります。今回の比較では、これらを完全には再現できていません。

異なるFX会社で両建てしても、それぞれの口座は個別に証拠金管理されます。全体の為替損益が相殺されていても、片側だけがロスカットされる可能性があります。実際に取引する場合は、各社の最新の取引条件・リスク説明をご自身で確認してください。

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