「FXの両建てで、為替の値動きをある程度相殺しながら、スワップの差だけもらえたら面白くない?」
そんな方法があると知って、気になってしまいました。
こういうのを見ると、とりあえず数字を調べたくなるんですよね(笑)
今回調べたのは、CHF/TRY(スイスフラン/トルコリラ、いわゆるフランリラ)。
外為どっとコムでCHF/TRYを売り、みんなのFXで同じ数量を買う。
すると、片方で為替差損が出ても、もう片方では為替差益が出る。
そのうえで、
「2社のスワップ差がプラスなら、その差額が残っていくのでは?」
という考え方です。
最初に7月、8月の数字を調べてみたところ……
これが結構よかったんです。
「えっ、これ普通にいけるんじゃない?(笑)」
と僕も思いました。
ところが。
さらに9月25日まで追いかけてみると、9月後半に状況がかなり変わりました。
しかも、僕が事前に考えていた、
「1日あたりのスワップ差が300円を切ったら撤退」
というラインを、本当に割ってしまいました。
今回は、CHF/TRYの両建てスワップを実際のデータで追いかけて分かったことをまとめます。
⚠️ 注意
この記事は、特定のFX取引や投資手法を推奨するものではありません。スワップポイント、スプレッド、必要証拠金などは変動します。FXでは元本を超える損失が生じる可能性もあります。
そもそもCHF/TRYを2社で両建てするってどういうこと?
今回考えたのは、
- 外為どっとコム:CHF/TRYを1万通貨売る
- みんなのFX:CHF/TRYを1万通貨買う
という組み合わせです。
例えばCHF/TRYが上昇した場合、売っている口座では損失が出ます。
でも、買っている口座では利益が出ます。
反対にCHF/TRYが下落すれば、売り口座は利益、買い口座は損失。
つまり同じ数量を反対方向に持つことで、理屈の上では為替変動による損益をある程度相殺できます。
そして僕が気になったのがスワップポイント。
外為どっとコムの売りでもらえるスワップより、みんなのFXの買いで支払うスワップの方が小さければ、
その差額が残るのでは?
というわけです。
いやいや。
そんなうまい話ある?(笑)
ということで、実際の数字を調べてみました。

まず7月を調べたら約7,812円のプラス
2026年7月の数字は、
| 2026年7月 | スワップ |
|---|---|
| 外為どっとコム・売り | +55,025円 |
| みんなのFX・買い | 約−47,213円 |
| 差額 | 約+7,812円 |
1万通貨ずつ持っているだけで、1か月約7,800円。
「おっ……?」
となります(笑)
ただし、ここは今回改めて調査して分かった注意点があります。
外為どっとコムの+55,025円は公式データで再確認できましたが、みんなのFXの−47,213円については、現在公開されている公式データでは再検証できませんでした。
みんなのFXでは古い日別スワップデータをずっと公開しているわけではないためです。
分からないところを「たぶんこれくらい」で埋めるのも違うので、ここは正直に「現在の一次資料では再確認できない」としておきます。
8月はさらに増えて約18,795円
続いて2026年8月。
| 2026年8月 | スワップ |
|---|---|
| 外為どっとコム・売り | +48,741円 |
| みんなのFX・買い | 約−29,946円 |
| 差額 | 約+18,795円 |
えっ。
7月よりかなり増えてるやん(笑)
7月と8月を単純に合計すると、
約+26,600円。
この数字だけ見ると、かなり魅力的に見えました。
ただ、こちらも証拠の強さは同じではありません。
外為どっとコムの+48,741円は公式データで確認できました。一方、みんなのFXの約−29,946円は二次資料とは一致しましたが、現在公開されている公式の日別データだけでは8月全体を再構成できません。
つまり、7月・8月にプラスになっていたという数字はあるものの、すべてを現在の一次資料だけで完全再現できるわけではない。
ここは大事なので、数字だけを都合よく使わずに書いておきます。

「これ、本当に100万円でやってみたら面白いんじゃない?」
ここまで調べた時点では、僕も結構興味を持っていました。
例えば100万円用意して、
- 外為どっとコムに50万円
- みんなのFXに50万円
- それぞれCHF/TRYを1万通貨
7月・8月のような状態が続くなら……。
「これ、結構いいんじゃない?」
と思いますよね(笑)
ただし、スワップポイントは固定ではありません。
今日500円の差があるからといって、来月も500円とは限らない。
そこで僕は、実際にやるならどこかに撤退ラインが必要だと考えました。
僕なら「1日300円未満」で撤退する
これは「300円が最適」という意味ではありません。
僕が検証するために置いた仮ルールです。
スワップ差が1日500円なら、単純計算で365日なら182,500円。
600円なら219,000円。
もちろん毎日同じスワップが続くわけではないので、これは単なるイメージです。
でも300円まで落ちると、同じ単純計算で109,500円。
ここから取引コストや税金、そしてFXそのもののリスクまで考えると、
「僕なら300円を切ったら、わざわざこの運用を続けなくてもいいかな」
と思いました。
そこで、1付与日あたりのスワップ差が300円未満になったら撤退。
という仮ルールで、その後のデータも追ってみました。
9月前半までは、むしろ順調だった
ここからは、両社の一次資料を確認できる期間のデータです。
2026年9月1日〜15日。
スワップ差の合計は、+8,872.9円。
15付与日なので、平均+591.5円/日。
これなら僕が考えた300円ラインをかなり上回っています。
「やっぱりいけるんじゃない?」
と思うところですが……。
問題はここからでした。
9月後半、突然スワップ差が縮んだ
2026年9月16日〜25日は、
+3,089.2円。
12付与日で、平均+257.4円/日。
9月前半の平均591.5円から、半分以下です。
そして2026年9月18日。
とうとう僕が決めていたラインを割りました。
| 2026年9月18日 | スワップ |
|---|---|
| 外為どっとコム・売り | +1,634.0円 |
| みんなのFX・買い | −1,418.6円 |
| 差額 | +215.4円 |
300円切ってるやん……(笑)
ここで僕の仮ルールなら撤退です。
しかも、一度だけではなかった
これが今回、一番気になったところです。
9月18日にたまたま215円まで落ちて、すぐ500円くらいに戻ったのであれば、
「まあ、そんな日もあるよね」
で済むかもしれません。
でも実際には違いました。
| 日付 | 1日あたりのスワップ差 |
|---|---|
| 9月18日 | +215.4円 |
| 9月21日 | +196.8円 |
| 9月22日 | +181.9円 |
| 9月23日 | +184.1円 |
| 9月24日 | +183.4円 |
| 9月25日 | +205.1円 |
※複数日分がまとめて付与された日は、1付与日あたりに換算して比較しています。
戻ってないやん(笑)
9月18日以降、今回確認できた付与日はすべて300円未満でした。
両社の公式データを確認できる8月26日〜9月25日全体では、33付与日の累計スワップ差は+16,505.5円。
平均は+500.2円。
最大は+783.2円。
そして最小は+181.9円でした。
つまり「ずっと儲からなかった」わけではありません。
むしろ期間全体ではスワップ差はプラスです。
でも、
利益の源だったスワップ差が、9月後半に急激に小さくなった。
ここが今回の検証で一番大きかったところです。

なぜこんなに差が縮んだのか?
確認できた数字を見ると、外為どっとコム側の受取額は9月下旬でもおおむね1,600円台を維持していました。
一方、みんなのFX側の支払額が、8月末の約955円から9月下旬には約1,400円まで増えています。
結果として、2社の差がどんどん小さくなりました。
ただし、「なぜみんなのFX側の支払スワップがこのように変化したのか」まで、今回確認した公開データだけから断定することはできません。
なので、ここも推測では書きません。
確認できるのは、8月26日は1日あたり+783.2円だった差が、9月25日には+205.1円まで縮小したということです。
もう一つ分かった。「両建て=安全」ではない
今回かなり調べてみて、僕がスワップ差の縮小以上に怖いと思ったのがこれでした。
「同じCHF/TRYを同じ数量だけ売りと買いで持ってるんだから、為替損益は相殺されるんでしょ?」
最初は僕もそう考えていました。
でも、大きな問題があります。
口座が別なんです。
例えば、
- 外為どっとコム:−40万円
- みんなのFX:+40万円
になったとします。
合計すれば、ほぼ±0円。
「じゃあ問題ないやん」
と思いますよね。
ところがFX会社から見れば、そんなことは関係ありません。
外為どっとコムは外為どっとコムの口座。
みんなのFXはみんなのFXの口座。
それぞれ別々に証拠金が管理されます。
100万円あっても、片方だけロスカットされる可能性がある
今回、合計100万円を50万円+50万円に分けて、1万通貨ずつ持つケースも試算しました。
開始時点の証拠金維持率は、試算上、
- 外為どっとコム:約647.7%
- みんなのFX:約660.2%
これだけ見ると、
「結構余裕あるやん」
と思いました。
ところが一定の条件を固定した単純シミュレーションでは、CHF/TRYが売り口座に不利な方向へ約22.33%、または買い口座に不利な方向へ約22.41%動くと、片側が100%基準に達する試算になりました。
例えば一方が−約42万円、反対側が+約42万円。
合計ではほぼ±0。
それでも負けている方の口座はロスカット基準に近づきます。
合計ほぼ0円なのにロスカットされる可能性があるの!?
これは僕が最初に考えていたより、かなり大きなリスクでした。
しかも約22%という数字は、「22%までは安全」という意味ではありません。
スプレッド、スワップ、2社間の価格差、必要証拠金の変更、約定のタイミングなどによって結果は変わります。
さらに片側だけ強制決済された瞬間、両建てではなくなります。
反対側をすぐ決済できなければ、今度は単独で為替変動リスクを受けることになります。

「取引コスト約6,000円」も固定ではなかった
最初の検証では、取引コストを約5,580〜6,000円程度として考えていました。
この数字自体は、一定のスプレッドとTRY/JPYレートを置けば計算できます。
ただしCHF/TRYのスプレッドは固定ではありません。
つまり、「必ず約6,000円かかる」という数字ではありません。
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